2004年(もう2年前か…)に放映された大河ドラマ「新選組!」は、子供の頃に「風と雲と虹と」を一生懸命観た時以来、久しぶりにまともに観た大河ドラマだった。幕末の興味は会津から入ってるので、新選組が観たかった訳ではなく、松平容保が登場するので観始めたに過ぎない。新選組は母が好きで、昭和52年の「新選組始末記」を観ていた覚えがある。私は草刈正雄が沖田総司の役をやっていて、咳き込んでたシーンしか覚えてない(^_^;)。その後も頻繁に幕末物のドラマはやってたにも関らず、興味なかったりして…。
恐らく興味が持てたのは脚本の三谷幸喜のお陰ではなかろうかと思う。内容については賛否両論で酷評もされてる様だけど、だいたいドラマなんだから何もかも忠実である必要はないのだ。ようは書き手の想いが何処にあるかって事だと思う。忠実じゃないと駄目なら子母沢寛も池波正太郎も駄目だと言う事になる。極端に言えば書き手の想いは、当事者である永倉新八や、身近だった西村兼文でさえ、バリバリに加わって、言ってる事が違ったりする。当り前だと思う。気に入らなければ観なければいいし、批評なんてする必要はないと思う。私は悪人がいないけれど人間臭い演出と言うのは、ある意味一番正しい見方の様な気がする。誰も世を悪くしたくて命を賭けた訳ではなかったろうし、でも凡人の儚さで失敗があったり、間違った方向に行ってしまった…と言うのが本当の所だろうと思う。それよりもその過去から今何を学ぶかが問題だと思う。過去の出来事にあれこれと批評だけしても無意味だし、先人の労苦に対して失礼だと思う。人を殺ししちゃいけないと当り前の様に誰もが思っている現代のはずなのに、どうしてあの頃並の悲惨極まりない殺人が起きるのか。人の心はあの頃よりずっと病んでいる様にさえ思える。その事を憂うべきではなかろうか。
私は心から思う。三谷幸喜の新選組が事実だったらいいなと。有得ないと判っていてもそう思う。間違いなく大河ドラマの新選組は一人一人が魅力的だった。実際も一人一人が魅力的であったろうと思う。それが今もって人気を得ている理由に他ならないと私は思う。
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