ヒロアカ AFOを分析してみた
年配目線でAFOと言う人間について考えてみました。
例外や個々の性格等はありますが、往々にして人は年齢と共に冒険や無茶をする頻度が減って行きます。
結論から言えば、経験が積み重なって先が読める様になるからだと思うのです。失敗や成功のノウハウは勿論ですが、それ以外にも人との接し方とか、自分の力量とか、社会とか、知る事が増えて、それらの経験のもとで若い頃とは異なる行動をとる様になるのだと思います。
AFOは推定でも100歳越えの現役です。こんなに経験を積める人は一般的に先ずいません。どう言う経緯であそこまで悪に染まったのかは今の所一切不明ですが、真正面から相手の個性を奪おうとすれば拒否されるとしても、相手の弱みに付け込む事が出来れば相手は自ら個性をくれると知り、そこから人の心にどうやって付け込むかを学び続けたのでしょう。
レディ・ナガンの一件が典型的です。
レディ・ナガンはもともとはヒーローを目指しヒーローになりました。公安のエリートとも言えるヒーローが、タルタロスに収監されてるとなれば、その心情は至ってシンプルに理解出来ます。理想と現実のギャップに反発しての犯罪。流れを観る中ではナガンに、デクやホークスの様な正義を貫く為の強さの土台になる様なものが見受けられません。デクはもともと救けたい気持ちが強かった所に、それをやってのけたオールマイトが。ホークスは自分を親から解放してくれた存在であるエンデヴァーが土台になっています。それぞれが自分の理想の実現の前に、力のない自分に否応なしに向き合わされ、苦しい想いをしています。その上でチャンスを得てヒーローになりました。最初から恵まれた環境からヒーローになり、現場に来て辛い思いを抱えたナガンとは真逆です。デクやホークスにとっては最初から世間は良い事ばかりじゃないので、ヒーローが綺麗ごとでは済まなくても、自分がブレる事はありません。ヒーローになってから挫折したナガンは弱く、でも心の奥底にヒーローの心が残っていれば、ブレる事も折れる事もないデクと対峙する事によって、デクにとってのオールマイト、ホークスにとってのエンデヴァーの如く、強い影響を受ける可能性が高くなります。そう言うナガンの心情はAFOには筒抜けで、実に扱い安い武器であったはずです。またデクがOFAだと言う時点で折れないヒーローである事は明白です。だからこそナガンが寝返った場合に備えて自爆させる準備をしていました。
オールマイトに対しても、どうすれば一番痛めつけられるかと言うのを考え、死柄木を作り出しました。案の定、オールマイトは一時的にでも心惑わされましたし、近々の出来事でも独裁の個性を持つディクテイターが、「あの方の仰った通り」とデクの行動を読み切ってました。
個性で…と言う見方も出来ますが、これほど頭が良く経験値の多い人物であれば、特に個性がなくても判断出来る内容だと思います。デクをよく知っている爆豪でもデクの事は読めていました。爆豪は若くてもデクの事をよく知っているので、当たり前でもありますが、デクの性格を考えれば私でも予想出来ました。なのでAFOが様々な場面で出来事を想定している事は、個性で対応していると言うのも否定はしませんが、なくてもAFOなら可能だと思っています。
考えてみるに、AFOは目的の為に怒涛を組むシーンは最初の頃にあったらしい…と言うだけです。オールマイトとの死闘以前については不明ですが、激戦後は顕著で、死柄木を唆しては動かしますが、それ以外の人は殆ど関わりさえもしていません。AFOがよく言う「僕は何も頼んでいない、向こうが自分の意思でやったんだ」の通り、相手が自ら動く様にする事で、いちいち指示しなくても勝手に動き、都合が悪ければ勝手に自爆してくれる様に仕組んでいるので、怒涛を組むより効率的なのもしれません。
力があるから本当に不都合なら力尽くでどうにか出来てしまう…怖いですねぇ。
そう言えばデクも人の心を動かすのが得意ですね。デクの行動と一言で変わった人が沢山います。ナガンもそうです。轟家はエンデヴァー・焦凍・夏生がデクの言葉に心動かされ、洸汰くん・エリちゃんはデクによって成長出来ました。
デクはAFOの様な高い社会的な経験値はありません。ただ「人を救う」と言う気持ちが異常とも思える程強い事から、この究極に相手を思う気持ちが、言葉を心に響き届かせる事が出来ています。デクの場合は「心を動かし」、AFOは「心を操って」います。同じ人の心を動かす能力のでも性質は真逆なので、正義と悪をここでも対比させているのかもしれません。
巷で囁かれている「デク個性消失説」。もしそうだとしたら人の心を動かす事の出来る個性だったのかもしれませんね。でもデクは本質的に人を救いたい性質なので、消失しても心までは奪われなかったので、個性を奪われなかったとしても変わらないかもしれません。その個性をAFOが所持すると人を操れてしまうと言う事なのでしょう。
こうやって考えてみると、私の考察って考察じゃなくて分析ですね。
私が思うにはAFOは何でも自分の思う通りにしたいだけではないかと思います。力があるから、何でも出来てしまうから、自分の思う通りにならないものがあると、何が何でも思う通りにしたい、究極の我が儘です。与一と読んだコミックの世界を実現させたい、悪も正義も関係なく、自分の思う通りに描きたい・・・そう言う事なのではないかと思います。
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