マンガ原作・実写化、テレビ編3

2021年1月25日

原作が1980年から1999年迄辺りの作品をピックアップします。
結構マンガ原作のドラマが多くありましたが、あくまで私が少しでも原作・ドラマの両方に触れている作品ですので、ご了承下さい。

東京ラブ・ストーリー

柴門ふみ原作、1988年から「ビッグコミックスピリッツ」に連載されました。

1991年1月7日から3月18日まで毎週月曜日21:00 – 21:54に、フジテレビ

  • 赤名リカ:鈴木保奈美
  • 永尾完治:織田裕二
  • 関口さとみ:有森也実
  • 三上健一:江口洋介
  • 和賀夏樹:西岡徳馬
  • 長崎 尚子:千堂あきほ

「完治〜!!」で流行ったトレンディ・ドラマの代表格です。原作はリアルタイムで読んでましたし、ドラマもきっちり観てました。ので、がっつりレビュー出来ますw。
主人公は完治なんですけど、実写版ではリカが主人公みたいになってます。所々変えられていて、これはこれでいいのかなとも思いますが、原作と最も違うのは終わり方。何処までもリカがカッコよく描かれてます。その分、完治は情けない男になってますw。原作のリカは日本においては馴染み辛いぶっ飛んだ性格してるので、典型的日本人で平均的な完治に合うはずがないです。なので、原作を読む限りでは完治に同情したくなるのですが、テレビドラマの作りだとリカを応援したくなります。
配役については当時の人気ある役者をハマり役の様に乗せた感じです。
私的には完治はもっと濃くない人の方が良かったんじゃないかって気がしましたけどね。織田裕二さんはいい役者さんだとは思いますが、ご本人が主張の強い人らしいので、それが出ちゃってる感じがしました。完治は主張出来ないキャラで、だからこそリカに振り回されてましたから。
鈴木保奈美さんはリカ役をご自身で選んだそうですが、なんか可愛らし過ぎる…。シクシク泣いてるシーンがリカらしくない。ってか、そう言う演出なんでしょうけど、可愛いんですよね。リカのキャラ設定そのものが変えてしまってるんだとは思いますが、リカはアフリカの影響を受けたギラギラの太陽みたいなキャラなので、悲しくて泣くシーンでも湿っぽくはならないのです。まぁ演出だからそれは仕方ないとしても、もっと活発で天真爛漫さが欲しかったなーと。
一方で完治の女版みたいな関口さとみ役の有森也実さんはウジウジし過ぎかなぁ。長崎尚子役の千堂あきほさんの演技が一番それっぽかったかもしれないです。三上健一役の江口洋介さんはチャラかったですねw。江口さんはトレンディ・ドラマの常連みたいな感じでした。
何と言ってもこのドラマは主題歌に助けられてるんじゃないでしょうか。小田和正さんの「ラブ・ストーリーは突然に」が大ヒットしましたからね。イントロが流れた瞬間に「完治ぃー!!」ってセリフが出て来ますw。

静かなるドン

新田たつお原作、1988年から2013年まで「週刊漫画サンデー」に連載されました。
映画化・舞台化・ドラマCDと様々な媒体で実写化されています。

1994年〜1995年・1996年・1996年 日本テレビ

  • 近藤静也:中山秀征
  • 秋野明美:石田ゆり子
  • 近藤妙:野際陽子
  • 鳴戸竜次:鹿賀丈史
  • 猪首硬四郎:阿藤海
  • 生倉新八:なぎら健壱
  • 肘方年坊:成瀬正孝
  • 沖田寝多:須藤正裕
  • 坂本健:美木良介
  • 沢木全次郎:平泉成
  • 近藤勇足・オープニングナレーション:小林完吾

ドラマを観てから原作を最初の方だけですけど読みました。
近藤静也をとにかくカッコ良く描いてます。近藤静也役の中山秀征さんは頑張って凄み利かせてますが、うーんって感じです。原作の方でも背が低く描かれてますが、ちょっと太めで恰幅良く見えるので、表情のみでコミカルな部分とシリアルな部分がカッコ良く描かれてるのですが、中山さんはコミカルな部分だと妙に可愛いし、3代目の部分はスーツで線の細さを誤魔化してますが、強そうには見えないです。ただサブキャラの役者さん達が渋くて、それで締まっていた感じです。肘方年坊役の成瀬正裕さんがカッコよくて好きでした。
何が面白かったのか自分でも解りませんが、こんなヤクザさんいたら良いのにねって、あり得ない現実を感じながら、ビデオまで録って何度も観てました。

美味しんぼ

原作・雁屋哲、作画・花咲アキラ「ビッグコミックスピリッツ」1983年より連載。
映画化もされています。

唐沢寿明版

1994年〜1999年 フジテレビ

  • 山岡士郎 – 唐沢寿明
  • 栗田ゆう子 – 石田ゆり子(1、2、3)、富田靖子(4、5)
  • 海原雄山 – 原田芳雄(1)、江守徹(2 – 5)
  • 京極万太郎 – 伊東四朗
  • 岡星精一 – 益岡徹
  • 大原社主 – 中条静夫(1)、鈴木瑞穂(2、3)、船越英二(4)、神山繁(5)
  • 谷村文化部長 – 秋野太作(1)、大河内浩(2 – 5)
  • 唐山陶人 – 田村高廣(1、3、5)、内田朝雄(2)、久米明(4)

ちょうどスピリッツを毎週読んでいて、原作も読んでいた頃に実写化されました。
私が観たのは全部ではなく、最後だけかもしれません。栗田ゆう子役が富田靖子さんで大原社主役が神山繁さんだった記憶しかないので。
山岡士郎役の唐沢寿明さんは合っていた様に思います。全体的に原作をかなり意識して役者さんを選んでいる様に思えました。それにしても結構変わってるんですね。単発物だったのでそうなったのでしょうか。
料理が美味しそうでお腹が減るドラマでしたw。

松岡昌宏版

2007年〜2009年 フジテレビ

  • 山岡士郎:松岡昌宏(TOKIO)
  • 栗田ゆう子:優香
  • 海原雄山:松平健
  • 富井副部長:松澤一之
  • 田畑絹江:中島ひろ子
  • 花村典子:津乃村真子
  • 二木まり子:上原さくら
  • 京極万太郎:伊東四朗、北村総一朗(PART3)
  • 岡星精一:益岡徹

海原雄山役の松平健さんが激似の役作りされてたので、思わず観ちゃいましたが、内容は余り覚えてません。
とにかく松平さんの役作りが凄過ぎて、主役交代となった松岡昌宏さんを食ってましたw。原田芳雄さんの海原雄山も良かったと思いますが、霞んでしまいましたね…。松岡さんの山岡も雰囲気は出ていたと思います。

いいひと。

高橋しん原作、1993年から1998年まで「ビッグコミックスピリッツ」に連載されました。

1997年 フジテレビ 火曜22時00分〜22時54分

  • 北野優二:草彅剛
  • 二階堂千絵:財前直見
  • 桜妙子:菅野美穂
  • 上村洋介:細川茂樹
  • 山下恵利:矢部美穂
  • 城山未知:野村佑香
  • 稲葉健一:京本政樹
  • 橋本部長:鶴田忍
  • マスター:梶原善

うーん、どうなんでしょうかねぇ。主人公・北野裕二の恋人、桜妙子役の菅野美穂さんは可愛くて良かったと思います。この作品は全体的に殺伐とした場所・場面をホンワカさせる作品だったので、菅野さんのおっとりした喋り方とか雰囲気は、良かったと思うんですが、肝心な主人公・北野裕二役が草彅剛剛さん…。本人はおっとりしてるのかもしれませんが、外見がおっとりしてない。あくまで私の感じ方ですけど。原作が優しい少女マンガの様な絵面なので、イメージが合わないです。まぁ雰囲気はホンワカさせてましたけどね。それが精一杯って感じで…。内容は冒頭部分が原作と同じ感じでした。あとは妙子の出てくるシーンがやけに多かったかな?そう言えば1話しか記憶にないから、それしか観てないかもしれないです。
原作の方が気づいたら終了してたんですが、原因は原作の高橋しん先生が実写化の内容を不満に思い、ファンに申し訳なさを感じて辞めたらしいですね。うーん…判る気がする。


こんなとこでしょうか。

どうも1話しか観てないものが多かったなと思います。1話観てお腹いっぱいになってしまったからでしょうけどね。
原作が先の物が殆どですが、中には実写版を先に観て、それから観た物もありますが、両方観ると別物になっている物が多いなぁと思います。どうしても変えざるを得ない部分はあると思うのですが、内容まで変えてしまうのはどうかなと。最近ではアニメ化する際に原作者がスタッフに加わる事が多くなった様に思いますが、実写化においてももっと原作者が介入した方が良いのではないかと思います。実写化を許可した時点で、自分の作品とは別物になっても、それはそれと割り切れる作者さんもいらっしゃるのでしょうが、私だったら作る側でも読む側でも嫌だなって思います。

ヒロアカやワンパンマンがハリウッドで映画・実写化されるかもしれないらしいですけど、観たくない気がする…。

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